カタクリの花見頃 西和賀 最南、無地内群生地
西和賀町内の3群生地を一般公開する「西和賀カタクリ回廊」が開かれている中、最南に位置する無地内群生地が見頃を迎え、訪れた人たちを楽しませている。
西和賀カタクリ回廊は、花々を楽しんでもらおうと群生地の銀河の森(旧大荒沢)、安ケ沢、無地内の3会場を開放するイベント(銀河の森と安ケ沢は協力金として200円)。各会場では、6日まで開放される。
3群生地のうち、国道107号沿いの無地内では、日陰に残雪が見られるものの、桜が咲き誇る中、かれんな姿のカタクリがじゅうたんを広げたように一面に広がっていた。盛岡市の会社員佐藤清さん(61)は「満開のカタクリのほか、桜やフクジュソウなどいろいろな花があってとても見応えがある」と喜んでいた。
町観光協会によると、1日現在で無地内と銀河の森は見頃を迎えている一方、安ケ沢は一部で咲き始めているものの、見頃はこれからで、10日ごろまで見られるという。開花状況などは同協会のホームページやフェイスブックで随時発信している。問い合わせは同協会=0197(81)1135=へ。

安ケ沢かたくりまつり(実行委主催)のオープニングセレモニーは1日、西和賀町沢内字川舟地内で行われた。多くの関係者が集まる中、地元児童による誓いの言葉や子供らによる風船飛ばし、歌の披露などアトラクションを繰り広げ、まつりのスタートを祝った。
同町では、西和賀カタクリ回廊と銘打ち、町内3カ所の群生地を公開。このうち、安ケ沢では6日まで「第21回安ケ沢かたくりまつり」として観光客を出迎えている。
セレモニーでは、地元住民や関係者、観光客ら100人以上が見守る中、地元沢内小学校の3年生22人が沢内自然愛護少年団員として「かけがえのない自然をいつまでも守り続けていく」と誓い、川舟、せんだん、新町の3保育所の園児が、元気な歌声を披露。園児と児童が風船を飛ばし、まつりの成功を願った。
実行委によると、大雪の影響で今年の開花は例年よりも4~5日ほど遅めという。安ケ沢には計5ヘクタール超に上る六つの群生地が点在しており、一本桜や背景にある残雪の奥羽山系との競演が楽しめる第1群生地や第3群生地で花を咲かせている。
高橋松栄実行委員長は「関係機関、団体の指導や協力を得ながら、地域の宝であるカタクリを守っていきたい」と力を込めた。