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国道107号 梁川トンネル貫通 今年度内開通予定【岩手】

万歳三唱してトンネル貫通の喜びを分かち合う出席者
万歳三唱で祝う

 県が、奥州市江刺梁川-北上市口内町で整備している国道107号(仮称)梁川トンネル(1022メートル)が29日、貫通した。今後はトンネル内の残る工事や接続道路の整備を進め、2018年度内の開通を予定。完成後は釜石道江刺田瀬インターチェンジ(IC)と北上市街地方面などのアクセスが格段に向上し、物流の効率化や産業振興、観光の活性化、交通円滑化など多面的な効果が期待される。

 同日は現地で貫通式が行われ、施工業者や県、両市、工事関係者、地元住民、児童ら約150人が出席。初めに細川倫史県南広域振興局長、北上、奥州両選挙区選出県議、北上市立口内小学校、奥州市立梁川小学校の児童らが発破のボタンを押し、万歳三唱で貫通を祝った。

 細川局長は「無事、貫通を迎えることができた。末永く親しまれるインフラとなるよう、これまでに600人を超える方々に見学いただいた。今年度中の完成を目指し、全力で取り組む」とあいさつした。

 細川局長と北上市の及川義明副市長、奥州市の千葉裕幸都市整備部長らに続き地元県議や地元関係者、両小児童が通り初め。たる神輿(みこし)の運行や鏡開き、乾杯で貫通の喜びを分かち合った。

 施工業者を代表し、飛島建設東北支店の武氣士郎副支店長が「元請け、協力会社が一致協力し、高品質はもとより安全最優先で工事を完成させる」と誓った。

 梁川-口内町の現道は急カーブや急勾配(こうばい)が連続。事故も多発し、特に冬場の運行に支障を来していた。県は国道107号を復興支援道路に位置付け、13年度に全体事業費約46億円を投じて同トンネル築造事業に着手。17年2月に掘削を開始し、ほぼ予定通りに貫通した。

 今後はトンネル内の舗装、照明、防災設備設置などの工事を行い、周辺の接続道路の新設、改良工事を続ける。開通時期は当初「19年内」としていたが、今年度内の来年3月に前倒しする。

 開通後は急カーブと急勾配が解消され、現道より約250メートル、所要時間で1分ほど短縮。道路の幅も現行より広くなる。北上市をはじめ金ケ崎町、奥州市江刺の各工業団地と江刺田瀬ICのアクセスが向上し、釜石、大船渡両市の重要港湾とのネットワークも強化されると期待されている。

momottoメモ

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