カブトムシ大事に育てて 東北電力花北営業所など 園児へ幼虫プレゼント【北上】
東北電力花北営業所(阿部公哉所長)と北上地域ブルーベリーの会(佐々木仁会長)は1日、北上市和賀町岩崎のいわさき認定こども園にカブトムシの幼虫約60匹を寄贈した。幼虫は園内で育て、生き物を大切にする気持ちを育む。
多業種の連携を通じて地域振興などを図る「農楽工楽(のらくら)の和が郷づくり運動」の一環で市内の幼稚園などに贈り、5年目となった。同営業所が電線の維持作業で伐採した広葉樹を、関連会社でチップに加工。チップは木の生育に役立つためブルーベリー生産者でつくる同会に贈ったところ、カブトムシがチップに産卵したため活用してきたという。
同日は関係者が同園(栗生沢恵子園長、園児104人)を訪れ、年長、年中児51人に飼い方を説明。腐葉土から幼虫が取り出されると、園児は興味津々な様子で観察していた。小原莉桜ちゃん(5)は「幼虫を見るのは初めてで、にょろにょろ動いていた。大事に育てる」と話していた。
幼虫は7月末から8月ごろに成虫になるという。佐々木会長は「子供たちは昔より虫を目にする機会が減っていると思う。命を大切にする気持ちを育んで」、阿部所長は「思いやりを育む幼稚園の教育に役立ててほしい」と願っていた。