周波数は88・8メガヘルツ 北上市 コミュニティFM 来月開局へ準備加速
北上市は4日の定例記者会見で、コミュニティFM「きたかみE&Be(いいあんべ)エフエム」の周波数が「88・8」メガヘルツに決まったことを正式に発表した。運営事業者の北上ケーブルテレビ(KCTV)と市は、7月中の開局を目指して準備を加速させる。
5月28日に総務省東北総合通信局から、KCTVにコミュニティFMの予備免許が交付された。
送信所は親局が市役所屋上、中継所は産直施設のあぐり夢くちない(口内町)駐車場に設置。放送スタジオは、JR北上駅前のおでんせプラザぐろーぶ1階とする。
市都市プロモーション課によると、放送スタジオの建築工事は3月中に完了。現在、演奏機器や送出機器の取り付けをしている。送信所と中継局には今月上旬にアンテナを設置し、中旬から試験電波を発射して機器を調整する。
88・8メガヘルツは、2016年10月に北上を主会場とした全国障害者スポーツ大会(希望郷いわて大会)などで、視覚障害者らが誰でも楽しめるよう映像制作会社が放送した際の周波数。88・8は覚えやすく、ある程度認知されていたことから、KCTVは第1希望で申請していたという。
髙橋敏彦市長は「第1希望で、非常にいい数字をもらった」と喜びつつ、FMについては「災害時の情報伝達ツールとして使える。市内では16地区のコミュニティーが活発に活動しており、地域情報などを市民が自分たちで発信するツールとして使ってもらえれば」と述べた。開局後、市は行政情報のほか、各地区の地域情報を発信する。
開局に向け、KCTVは国道沿いや交通量の多い場所に看板を設置。市は6日からKCTVと共に各地区の自治組織を訪問し、地域情報の提供方法を説明して協力を呼び掛ける。