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「チャグチャグ馬コ」 滝沢―盛岡 初夏のまちに 鈴の音軽やか【岩手】

鈴の音を鳴り響かせながら練り歩くチャグチャグ馬コ=盛岡市盛岡駅前通

 みちのくに初夏を告げる伝統行事「チャグチャグ馬コ」が9日、滝沢市と盛岡市で行われた。華やかな装束を着けた81頭の馬が鈴の音を響かせながら14・2キロの道のりを練り歩き、沿道に詰め掛けた見物客を楽しませた。

 田植えで働き疲れた馬をねぎらい、五穀豊穣(ほうじょう)と無病息災を祈願したのが行事の由来。江戸時代の大名行列に起源を持つ色鮮やかな装束に付けられた大小の鈴が鳴り響く音色からチャグチャグ馬コと呼ばれている。

 今年は役員馬11頭を含む81頭が参加。馬の氏神を祭った滝沢市の鬼越蒼前神社に集まり、子供たちを乗せて出発。深緑の田園地帯や市街地を通り、約4時間かけて盛岡市中心部の盛岡八幡宮を目指した。

 同日は昼ごろにかけて雲が広がる過ごしやすい一日で、沿道には多くの見物客が詰め掛けた。県内の大学に通う長男の勧めで見物に訪れた山形県酒田市の平田祐子さん(52)は「(馬上で)手を振る小さな女の子がかわいらしかった。華やかな装束に鈴の音も楽しめた」と話していた。

 行事は1978年に国の選択無形民俗文化財、96年に環境省の「残したい日本の音風景100選」に選定された。

momottoメモ

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