花巻

亡き妻と「二人展」 上村さんが絵画展【花巻】

個性的な絵画が関心を集めている「二人展」

 花巻市東和町の東和図書館内けやきラウンジで、二人展「かみむら京子とカミムラコーイチ」が開かれている。病魔と闘いながら絵に打ち込んだ妻と、制作を支え続けた夫の作品が並ぶ絵画展。生命力と創作意欲あふれる17点が、来場者の感動を誘っている。30日まで。

 同市下北万丁目の上村光一さん(70)が抽象画など10点、故京子さんが草花を描いた水彩画7点を展示。京子さんは2000年夏の病気で右半身が不自由になったが、絵筆を左手に持ち替えて制作を続けた。光一さんは亡くなるまで京子さんの介護を続け、自らも個性的な作品を多数生み出している。今展では新作を中心に出品している。

 京子さんの作品は「スミレたち」「からまるユリ」といったタイトル通り、生き生きした植物の色彩が印象的。鮮やかな色使いは病の影を感じさせない。光一さんは精細な抽象画のほか、亡くなる直前まで絵を描き続けた妻の手を描いたデッサンも出品している。

 光一さんは「(今は彼女を)介護していたのではなく、こちらが介護されていたと思っている。(制作の上では)ライバルだったし、今回も力不足のところを助けてもらった」と、二人展に寄せる心情を吐露。多くの鑑賞に期待を寄せる。

 午前10時30分~午後6時(最終日は4時)。問い合わせは同ラウンジ=0198(42)3205=まで。

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