北上・西和賀

色彩豊かな和紙の魅力 飯泉さん企画展 諄子美術館【北上】

和紙を使った造形美が公開されている諄子美術館企画展「飯泉尚弘展-和紙のカタチ」

 諄子美術館(及川諄子館長)の企画展「飯泉尚弘展-和紙のカタチ」は、北上市大通りの同美術館で開かれている。会場には秋田県横手市在住の飯泉さん(74)による和紙を使った造形物21点を展示。豊かな色彩の作品が来場者の関心を引いている。

 飯泉さんは1944年横手市生まれ。65年に岩手大教育学部特設美術科を卒業し、秋田県内の中学校で美術教諭として教壇に立った。2008年には東京・銀座で2人展を開催するなど、各地で個展、グループ展を開き、精力的に活動している。

 15年ほど前に和紙と出合い、既製品の紙にはない温かみに魅了され、紙漉(す)きを始めたという。会場には自然素材で染めた和紙を使った作品や版画が並んでいる。

 このうち、「和紙の形」と名付けられた作品は、ササの葉や杉の皮、ヨモギなどで染め上げた和紙を組み合わせた力作。丸や四角が配置されており、飯泉さんは「自分が手掛けた和紙を使って、世の中の物体を単純化させたイメージを表現した」と解説した。

 奥州市の髙橋満之さん(66)は「和紙が持つ温かみが感じられ、色使いも素晴らしい」と見入っていた。

 同展は8月4日まで。時間は午前11時~午後4時。月、木曜休館。入館料は200円(18歳以上)。問い合わせは同美術館=0197(63)2441=へ。

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