北上・西和賀

総合評価で特A 炊飯・米飯商品米国際コン 八重樫さん(飯豊)ひとめぼれ【北上】

炊飯・米飯商品米国際コンテストで特Aに認定された八重樫さん

 アイホー炊飯総合研究所(本社愛知県豊川市)の炊飯・米飯商品米国際コンテストで、北上市飯豊の兼業農家八重樫哲哉さん(58)が出品した本県産ひとめぼれ(2017年産)が総合評価で特Aランクに認定された。米飯商品・炊飯機器との相性も「最良」と評価。昨夏の日照不足を乗り越えて高い評価を受け、八重樫さんはさらなる高品質米の生産へ意欲を新たにしている。

 同コンテストは初開催で玄米、白米の試験米を5回検査し平均値を評価。玄米、白米ともにご飯として炊けること、米飯商品のどれに向くかの特性や、炊飯機器との相性を見た。

 八重樫さんのひとめぼれは、白米の評価で4項目のうち完全粒率と千粒重(1000粒の重さ)、アミロースが「最良」、玄米も千粒重は非常に良い出来を示す「オーバー」とされた。粒が大きく歯応え、つぶつぶ感が評価されたとみられる。

 品質ランクでは完全粒率が94・1%、千粒重が100・5%(2万2118グラム)。この二つの平均値が97・3%で、特A(96~102%)にランクされた。

 米飯商品でも白飯、カレーライス、丼物、おにぎり、酢飯(すし)いずれの用途でも弾力性、つぶつぶ感などが評価され、炊飯機器との相性も含め「最良」とされた。

 今回は全国から高品質米を生産する51人が出品し、特Aランク以上は約半数。主催者によると、いずれも全国でコメ作りの「匠(たくみ)」といえる生産者が出品したという。

 八重樫さんは住宅設備機器販売卸会社を個人経営する傍ら、休日や朝夕を中心に3ヘクタールでコメ作りに励む。化学肥料と農薬を慣行栽培の半分以下に抑え、畦畔(けいはん)の草刈りや田んぼの中の草取りを欠かさない。

 16年に米・食味分析鑑定コンクール国際大会「都道府県代表お米選手権」部門で、ひとめぼれが最高賞の金賞を受賞。17年の同大会ではミルキークイーンを出品し、全国トップクラスの「プレミアムライセンスクラブ」ベストファーマーに選ばれた実績がある。

 今回の受賞に、八重樫さんは「日照不足の中で特Aを取れて励みになる。また違った観点で品質が認められてうれしい。この地域でも高品質のものが取れることが証明された」と喜びを語り「今後もより安全・安心で高品質なコメを提供し、地域を元気にしたい」と決意を新たにしている。

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