県内外

岩谷堂と大東 学級減 来年度県立高校編制案 花巻南、水工、前沢は延期

 県教委は1日、2019年度の県立高校の編制について、盛岡四、平舘、岩谷堂、大東、久慈、大野、福岡の7校で1学級減とし、大船渡東、宮古水産の2校で学科改編を行う案を明らかにした。これにより全日制公立高校の入学定員は18年度と比べ360人、学級数にして9学級減る。今後、県議会9月定例会での関係条例の一部改正を経て、10月にも県教委定例会で正式に決定する予定。【3面に関連】

 県議会商工文教常任委員会で県教委が説明した。原則として新たな県立高校再編計画の前期計画(16~20年度)に基づき、ブロック内中学校卒業予定者数や各校の定員充足状況などを踏まえ、盛岡四、平舘、大東、久慈、大野、福岡、大船渡東、宮古水産の8校で学科改編・学級減を行う。県立高校管理運営規則の規定に基づき2年連続で1学級定員(40人)を上回る欠員が生じた岩谷堂で学級減とする。

 このうち入学者定員160人に対し2年連続で50人を超える欠員が続いていた大東は、商業科1学級を維持し普通科を3学級から2学級にする。大船渡東は工業科2学級を1学級に改編し機械と電気の両方を学べる内容とし、宮古水産は水産科2学級を1学級に改編し海洋技術と食品家政の学習内容をコース制で維持する。

 一方、再編計画で19年度に予定していた花巻南、水沢工の学科改編、前沢、山田の学級減、盛岡工(定時制課程)の募集停止をそれぞれ延期する。18年度の学級減を延期した葛巻は19年度も延期する。

 花巻南は国際科学系で過去3年の志願状況をみると定員が不足するが、第2志望を含め最終的には欠員がなく、外国語やスポーツなど特色ある学校に対する中学生のニーズを検証し来年度改めて学科改編(学級減)を判断する。

 水沢工は工業4学科を3学科に改編する計画だったが、4学科合わせた18年度の欠員は3人で17年度に比べ大幅な欠員の改善があり、県南地方の企業進出に伴う雇用拡大など経済情勢の変化を踏まえ、ものづくり人材の確保の観点から今後の状況を注視する。

 学級減を予定していた前沢は16、17年度と1学級(40人)に近い欠員が出ていたが、18年度に大幅に改善しており推移を見守っていく。

 山田は入学者数が再編計画策定時の推計を上回っている状況に加え、JR山田線の移管を受けて19年3月に予定する三陸鉄道久慈―盛駅間の全線開通などの影響を慎重に見極める。

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