一関・平泉

中学生が市政提言 子ども議会 勝部市長に意見書も【一関】

一関市の子ども議会で、勝部市長(左)に意見書を手渡す中学生

 一関市主催の子ども議会は2日、市役所で開かれ、活気あふれるまちづくりに向けて市内の中学3年生17人が市政課題の対策について市当局をただした。次世代の大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の誘致実現や学校の統廃合で増加している空き校舎の活用、高齢化社会に対応した介護サービスの充実、若者対策の必要性などを提言。市政への反映を求め、勝部修市長に意見書も提出した。

 子ども議会は、次代を担う中学生に市政参加機会の提供と議会制度への理解を促すとともに、市のまちづくりに理解、関心を高めてもらおうと2017年度に初めて開かれた。

 同日は、昨年度と同様に一関一高附属中学校を含む市内17中学校の各代表生徒が一般質問。勝部市長と市教委の小菅正晴教育長が生徒たちの質問に答えた。実際の市議会と同じ形式で行われたため、再質問で担当部長が答弁する場面もあった。

 トップバッターとなった佐々木葵君(花泉)はILCについて「実現すれば市の発展に大きく影響する。実現の可能性はどれぐらいか」と質問。

 勝部市長は「ILCは国際的な学術研究拠点として日本が世界に貢献できる数少ないプロジェクトだ。実現すれば産業、医療、教育などの分野が大きく発展できる。一日も早く実現されるよう頑張っていく」と語った。

 学校と地域との関わり方について伊東美智さん(室根)は「住みよいまちにするため、地域のイベントで活性化するべきだ。学校と地域の関わりを深くする必要がある」と提言した。

 これに対し、小菅教育長は「地域と学校を取り巻く課題はさまざま生じている。地域と学校が連携し、協力し合いながら解決に向けて取り組んでいくことが必要不可欠だ。地域を意識した教育の面での取り組みが、地域づくりや人口減少の課題解決に寄与できると考えている」と述べた。

 一般質問終了後の議案審議では、子ども議会で出された意見を今後のまちづくりに生かすことを求める意見書を全会一致で可決。提案理由を述べた相澤美唯菜さん(萩荘)と岩渕咲枝さん(一関一高附属)が勝部市長に意見書を手渡した。

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