華やかにパレード 北上・みちのく芸能まつり開幕
第57回北上・みちのく芸能まつり(運営委員会主催、岩手日日新聞社など後援)は3日、北上市内で開幕した。「高校生郷土芸能フェスティバルinきたかみ」を皮切りに夜は市民パレードなどが華やかに繰り広げられ、初日から市民や出演者の熱気に包まれた。5日まで。
3年目となる高校生フェスには県内外から10団体が出演。専大北上が三味線や尺八、太鼓を交え「沢内甚句」「外山節」などを演奏し、優雅な踊りと張りのある歌声でオープニングを飾った。
花巻農、岩谷堂、大東も各流派でダイナミックな鹿踊(ししおどり)を披露。大船渡東の太鼓、岩泉の中野七頭舞、葛巻の権現舞、角館(秋田県)の飾山囃子(はやし)も躍動感あふれる動きを見せた。水沢農は立石百姓踊りで昔ながらの農作業をコミカルな演技で再現し、最後は北上翔南の勇壮な鬼剣舞で締めた。
専大北上郷土芸能部長の髙橋紗良さん(3年)は「トップバッターで緊張したが、みんなでカバーし合って持ち味を出せた。同世代で民謡に興味を持つ人は少ないが、広めていければ」と充実感をにじませた。
夕方から夜にかけては駅前大通りで各太鼓団体による和太鼓演奏、開会行事に続いて市民パレードを実施。祭りの開催曜日を現行に変更した2013年以降では最多の31団体が出演した。
約1700人が恒例の「北上おでんせ」「日高見甚句」に合わせて踊り、祭りムードも最高潮。AKB48チーム8の佐藤七海さんもゲストで参加し、花を添えた。
最後に鬼剣舞育成団体の子供たちも元気いっぱいの演舞で日ごろの稽古の成果を発表した。
今回は県内外から鬼剣舞や鹿踊、神楽など例年並みの122芸能団体、約2500人が出演予定。4、5日も市内各地で民俗芸能公演をはじめ多彩な催しが繰り広げられる。