花巻

「お茶の間の顔」懐かしむ 市博物館 髙橋圭三さんの企画展【花巻】

花巻市博物館で開かれている髙橋圭三さんの企画展

 フリーアナウンサーの草分けとして知られる花巻市出身の髙橋圭三さん(1918~2002年)を振り返る企画展は、同市高松の市博物館で開催されている。表彰状や記念品のほか、飾らない人柄がしのばれる色紙、表紙を飾った雑誌など珍しい品も展示。来館者が、懐かしい「お茶の間の顔」に思いをはせている。9月5日まで。

 髙橋さんの生誕100年と、同館の特別展「写真家が捉えた昭和のこども」開催に合わせた企画展。入口正面の観覧無料スペースに大きな写真と共にコーナーが設けられ、多くの人が足を止めて見入っている。

 中でも目を引くのは、2002年に日本レコード大賞制定委員会から贈られた同賞特別功労賞。船村徹会長名の表彰状には「豊かな個性 卓越した話術を駆使 アナウンサーを単なる情報の伝達者から番組の性格を創(つく)り出し それをリードする顔へと進化させる道を切り拓(ひら)かれました」「中でも日本レコード大賞での活躍は特筆に値する見事な成果を挙げられました」などの賛辞が並び、髙橋さんの存在の大きさをしのばせている。

 企画展に合わせて来花した圭三プロダクション(東京都渋谷区)常務取締役の川村好生さん(58)は「怒られたことはないが、仕事に対しては厳しい人だった。宮沢賢治記念館でいろいろ説明してくれたり『花巻まつりには何が何でも行く』と言ったり、花巻・岩手を愛していたのが印象に残っている」と回想。生誕100年展を機に、多くの市民が理解を深めてくれるよう願っていた。

 髙橋さんは1918年、花巻市上町の呉服商の三男として誕生。旧制花巻中学校などを経て日本放送協会入局、歌番組やクイズ番組の司会などで人気を集めた。62年には圭三プロダクションを設立、長くフリーアナウンサーとして活躍した。

 企画展の問い合わせは同館=0198(32)1030=まで。

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