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「紅ロマン」過去最高値 盛岡中央卸売市場 初競り1ケース15万円【岩手】

JA江刺管内産の紅ロマンの初競り。最も高い物で15万円の値が付いた

 「江刺りんご」のブランドで知られるJA江刺管内の2018年産極わせリンゴ「紅ロマン」の初競りが18日、盛岡市の盛岡中央卸売市場であり、1ケース(10キロ、32玉)15万円の過去最高値が付いた。全体的には7、8月の雨量不足で小玉傾向だったが、価格は前年産を上回り上々の滑り出しとなった。

 紅ロマンは8月中旬に収穫適期となる極わせ種で、真っ赤な色づきと適度な硬さ、甘さと酸味のバランスが取れた食味が特徴。同JAでは10年から出荷し、18年産は1万1000ケースの出荷を計画している。

 競りに先立ち行われたセレモニーで、同JAの佐藤勝之常務理事は「食味を確認してからの収穫を徹底しており、皆さんに安心して購入いただける」とあいさつ。同JAりんご部会の髙橋収副部会長は「猛暑日が続き、降水量が少なく厳しい栽培環境だったが、例年以上に素晴らしいリンゴに仕上がった」とアピールした。

 この日の入荷数量は112ケース(前年比0・9%増)。競りには仲卸や買参人が集まり、次々と落札していった。平均単価(1キロ当たり)は前年を18・9%上回る951円となった。

 過去最高値で落札したのは青果仲卸の松紀(秋田市)。盛岡市内の量販店で展示した後、販売する予定で同社盛岡支店の小原映営業統括部長は「この時期にこの色、味のリンゴを出してきたJA江刺、生産者の皆さんに敬意を表して値段を付けさせていただいた。今年度もよろしくお願いしますという意味を込めた」と語った。

 同JAによると、同市場のほか、東京と大阪の市場でも紅ロマンの初競りが行われ、東京では前年同額の最高価格5万円(10キロ、32玉)、大阪では過去最高の20万円(10キロ、28玉)の高値が付いた。江刺りんごの出荷は紅ロマンを皮切りにつがる、トキ、ジョナゴールド、サンふじと続く。

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