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W杯成功へ“出航” 釜石 復興スタジアムオープン【岩手】

釜石鵜住居復興スタジアムのこけら落としで迫力のプレーを見せるヤマハ発動機ジュビロと釜石シーウェイブスの選手

 2019年のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会に向け、開催都市で唯一新設された釜石市の釜石鵜住居復興スタジアムは19日、オープンした。地元とトップリーグ(TL)のチームによる記念試合などを行い、大舞台の完成を祝うとともに、1年後に迫ったW杯の盛り上がりへ期待を高めた。

 スタジアムは、東日本大震災による津波で全壊した鵜住居小学校と釜石東中学校の跡地に建設。念願の開場日、スタンドは約6530人のファンで埋め尽くされた。

 オープニングセレモニーでは、歌手平原綾香さんが歌を披露。住民を代表し、釜石高校2年の洞口留伊さん(16)が、母校の鵜住居小が津波にのまれた7年前を振り返るとともに、「このスタジアムで釜石は世界とつながる。支援してくれた世界中の人たちへの感謝を乗せ、未来へと出航していく」とキックオフ宣言した。

 メモリアルマッチでは、地元の釜石シーウェイブスとヤマハ発動機ジュビロが激しい肉弾戦を繰り広げた。スタンドには応援の大漁旗が幾つもなびき、選手がトライを決めるたびに大歓声が湧いた。

 試合後、釜石シーウェイブスの小野航大主将は「新しいスタジアムはプレーしやすい。いつも以上に応援旗があってうれしかった」、ヤマハ発動機の五郎丸歩選手は「多くの人が見に来てくれてうれしい。釜石開催が成功しなければ大会の意味がないので、来年はしっかり盛り上がってほしい」と思いを語った。

 このほか、日本選手権7連覇を果たした新日鐵釜石と神戸製鋼のOB戦や、EXILEと沿岸部の中学生らによるダンスパフォーマンスも行われ、観客を熱狂させた。

 観戦した釜石東中3年の小林由佳さん(14)は「試合は迫力満点だった。ラグビーに興味が出てきたので、来年も家族や友人と来場したい」と目を輝かせていた。

momottoメモ

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