花巻

3世代夫婦ら渡り初め 新豊沢橋が開通 市道上町成田線・花巻

市道上町成田線「豊沢橋」の開通で、渡り初めを行う豊沢町、桜町の3世代夫婦ら

 花巻市の市道上町成田線「豊沢橋」の開通式は27日、同市豊沢町の現地で行われた。関係者や地元住民が出席して神事で交通安全を願ったほか、橋が結ぶ豊沢町、桜町の3世代夫婦らによる「渡り初め」などで、開通を喜び合った。

 開通式は市、交通安全祈願祭などは完成記念事業実行委員会(伊藤實会長)がそれぞれ主催。式は市や国、県、施工業者、県選出国会議員、住民ら約130人が出席して行われ、上田東一市長は「新豊沢橋の完成で中心市街地から花南地区を経て国道4号、北上方面へのアクセス向上とともに、橋の歩道拡幅で歩行者の安全確保に大きく寄与し、架け替え前以上に住民生活の利便性確保につながると確信している」と式辞。安全祈願祭に続き、関係者によるテープカットやくす玉割りで橋の完成を祝った。

 渡り初めは神職を先頭に豊沢町、桜町の3世代夫婦、花巻纏(まとい)保存会員の纏振り、花巻小学校金管バンド、主催関係者、南城保育園児、第二若葉保育園児、一般住民らが南側の桜町側へと歩を進めた。第二若葉保育園児は神輿(みこし)を担いで元気いっぱいに歩き、開通に花を添えた。参加した同市桜町1丁目の八重樫美智子さん(73)は「橋の近くに住んでいるので工事中は不便さも感じたが、立派な橋になってくれてうれしい」と喜んだ。

 豊沢川に架かる豊沢橋は1933年に開通。老朽化のため2008年度に設計着手、13年度に歩行者通行用の仮橋を設置。14年10月から旧橋を全面通行止めにして撤去工事を実施。新橋の下部工は16年3月まで、上部工は17、18年に整備した。橋長133メートル、幅員15・8メートル。事業費は約16億9000万円(うち国交付金9億7000万円)。

 両端の親柱には、豊沢町が宮沢賢治の生家、桜町は賢治詩碑や「下ノ畑」など賢治ゆかりの地であるため、両町住民の要望で「雨ニモマケズ」と「銀河鉄道の夜」をモチーフにした2種類4基のレリーフが設置された。開通式も賢治の誕生日(1896年8月27日)に合わせて開催した。

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