花巻

豆力士 取組に歓声 花巻・東和三熊野神社「十二番角力式」

境内に子供たちの泣き声が響いた「十二番角力式」

 泣き相撲として知られる花巻市東和町の三熊野神社(小原明宮司)特殊神事「十二番角力(すもう)式」は19日、同町北成島の同神社で行われた。土俵上に豆力士たちの元気な泣き声が響き、境内には、わが子の健やかな成長を願う父母らの笑顔が広がった。

 同神社例大祭と毘沙門堂例祭法要に合わせて行われる神事で、同町北成島、南成島にゆかりのある1歳児12人が出場。保護者と一緒に土俵入りし、古式にのっとった祝杯行事などに続き取組に臨んだ。

 子供たちは北方、南方の「親方」に抱き抱えられて土俵に上がり、それぞれ「ヨォー、ヨォー」の掛け声で勝負開始。先に泣いた方が負けのルールで6番行われ、どの取組にも、観客から笑い声が上がっていた。

 勝負前から大泣きしたり相手と対面しても知らん顔だったりと、豆力士たちの反応はさまざま。結びの一番を終えて小原宮司が「全取組とも引き分け」と判定し、和やかムードの中でお開きとなった。

 子供たちだけでなく、保護者にとっても泣き相撲出場は思い出深い体験だった様子。同市南城の斉藤煌誠ちゃん(10カ月)の父親健さん(31)は「楽しめたので良かった。何事にも負けない強い子になってほしい」と望み、同町外谷地の小田嶋翔ちゃん(1歳4カ月)の父親美彦さん(37)も「泣くだろうなと思っていたが予想通り。健康で元気に育ってくれれば」と願っていた。

 出場者の保護者の中には、かつて豆力士として土俵に上がった経験を持つ人もいる。同町南成島の青木渚沙ちゃん(8カ月)の母親舞百さん(22)は「自分も出たことがあるので懐かしく思った。元気な子に育ってほしい」と笑顔だった。

 十二番角力式は延暦21(802)年の同神社創建時、坂上田村麻呂が配下に相撲を取らせたのが始まりと伝わる。その後、猿ケ石川を挟んだ南北の集落の若者12人によって行われ、約300年前に数え2歳の氏子の長男に変わった。現在は北成島、南成島両地区にゆかりのある1歳児が出場している。

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