一関・平泉

地元食材で驚きの一品 首都圏シェフが提案 イーハトーブ東北 宿泊関係者ら試食【一関】

地元の食材を生かした料理を味わう参加者

 地元食材を活用した飲食業や旅行、宿泊業に取り組む一関市のイーハトーブ東北(松本数馬代表取締役)は20日、干し柿やサトイモ、餅など一関地域の食材を使用した新メニュー試食会を同市磐井町のかぶらやで開催した。参加した関係者約30人がアイデア料理の数々を味わった。試食会で提供された餅メニューは10月下旬の「もちウイーク」に合わせて市内の飲食店で提供される予定。

 農泊地域における料理人の人材確保と地元食材を活用した新メニュー開発を目的としたマッチング事業。料理を担当したのは首都圏などで活躍するシェフ4人。18日に一関市入りし、手作りみそや麹を販売する老舗の「もとや麹店」(同市地主町)、農家レストラン「ぬくもり」(同市川崎町)など10カ所を2日間かけて回り、一関地方ならではの食文化と食材を調べた。

 試食会では市内の宿泊・飲食関係者に対し各シェフが干し柿や菜種油、一関市の伝統料理の餅などを使ったメニューを用意。会場では料理が一品ずつ出され、参加者は各シェフのレシピや食材の紹介に聴き入りながら、料理を味わった。

 テーブルを彩ったのは調味料をほとんど使用せずに素材本来の風味を生かした料理で、健康志向の高まりから食事制限のある人でもおいしく食べられるよう工夫を凝らした。

 シェフ4人のうち醸造料理人伏木暢顕さん(43)は「里芋のすりながし」と「柿ぜんざい」の2品を考案。市内の食文化について「どの食材もおいしく潜在能力の高さに驚いた」とし、「きょうの料理は土地の文化を壊さないように工夫し、作るにも食べるにも無理のないよう仕上げた」と話した。

 松本代表取締役(37)は「集まった人たちも地元食材を使った料理の数々に満足するとともに刺激を受けている様子だった。調理に当たったシェフも一関の食材を高く評価していたので、市外での地元食材の消費拡大にもつながってほしい」と期待していた。

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