一関・平泉

来月 台湾で公演 行山流舞川鹿子躍保存会 芸術祭に招待 踊り手8人、熱入れ稽古【一関】

台湾の芸術祭に向け、熱のこもった稽古に励む行山流舞川鹿子躍保存会のメンバー

 一関市舞川の行山流舞川鹿子躍(ししおどり)保存会(橋階敏男会長)は、10月に台湾で開かれる国際民俗芸術祭「2018南瀛国際民俗芸術節」に参加する。現地での公演に向けてメンバーが熱のこもった練習を続けている。

 同鹿子躍は約300年前から舞川地域で伝承され、戦争による中断を経て1955年に同保存会を結成。97年に県無形民俗文化財に指定された。現在は中学生から80代まで18人が所属し、市内外で活動している。

 踊りは指導者格の中立をはじめ女鹿子や脇鹿子、前頭ら計8人で構成。「二人舞」「三人舞」「案山子踊」「女鹿子隠し」などの演目が継承されてている。

 今回は2年前の2016年に県内の郷土芸能団体が出演したことが縁で招待された。台湾・台南市で来月5~14日に開かれる同芸術祭に大人の踊り手8人と橋階会長、小野寺重次前会長の計10人が参加する。

 一行は5日に台湾入り。6、7の両日に小学校を訪問し、現地の子供たちに衣装の装着や鹿子躍を体験してもらうワークショップを開くほか、台湾の郷土芸能団体との共演、野外ステージでの演舞などを予定。8日に帰国の途に就く。

 これまで鹿子躍をPRするために米国やインド、ブータンを訪れたことはあったが、踊りに必要な8人全員での海外での公演は初めて。

 メンバーは活動場所の一関文化伝承館(同市舞川)で稽古に励んでおり、18日夜は「三人舞」などを念入りに練習。力強い太鼓の音を響かせながら動きや互いの立ち位置などを確認していた。

 中立の佐藤浩一さん(43)は「躍動感たっぷりの踊りを披露したい」と語り、橋階会長(80)は「台湾の人たちに岩手・一関の伝統芸能を発信するとともに台湾の伝承芸能にも触れ、互いに親睦を深めたい」と国際交流に意欲を見せている。

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