花巻

個性豊かな生の芸術 いわてアール・ブリュット巡回展 障害持つ17人が出展【花巻】

17人の個性的な作品が来場者を楽しませているアール・ブリュット巡回展

 いわてアール・ブリュット巡回展2018(県主催)は13日、花巻市高木の銀河モール花巻ふくろうホールで始まった。障害を持つ県内の作家が描いた個性あふれる作品が展示され、来場者を楽しませている。11月4日まで。

 いわてアール・ブリュットは、岩手国体の文化プログラム事業として16年に盛岡市の県立美術館で開催。巡回展は大会1周年を記念して17年度に始まったもので「生の芸術」とされるアール・ブリュットに触れるきっかけをつくろうと、今年度は4市を巡回する。

 巡回展は19年1月まで宮古、盛岡、二戸各市の順で開催。県南地方で唯一開催される花巻会場では、花巻、盛岡、釜石各市の出身・施設利用者を含む17人が絵画と立体作品を出展した。

 このうち小林覚さんの「数字」はキャンバスに数字を隅々まで書き込んでアート調に仕上げた。また、村塚政二さんの「銀河鉄道1号」はたくさんの色で直線や曲線で構成する作品で、その中に列車が描かれた作品。個性的な作品の数々に来場者も関心を示していた。

 初日はアール・ブリュットへの理解促進を目的とした「まちといろのワークショップ」(県南広域振興局主催)が開かれ、花巻市の県社会福祉事業団障害者支援施設やさわの園の利用者ら6人と、一般市民ら合わせ約30人が参加した。

 「トートバックに銀河を描こう」のタイトルで、受託するヘラルボニーの松田崇弥代表取締役社長(27)=金ケ崎町出身、東京都在住=の指導で、建物の中にある色をヒントに参加者がトートバックに模様を描いたり色を塗ったりして楽しんだ。

 巡回展は入場無料。時間は午前10時から午後4時(最終日は2時)まで。

momottoメモ

◆特集・まちといろのワークショップ

 既存の美術や概念にこだわらない「アール・ブリュット」。専門教育を受けずともユニークに作品を生み出す力は、実は誰もが持っているのに、気づいていないだけかも―。ものの見方や表現方法に一石を投じるイベントが10月13日、花巻市の銀河モール花巻で開かれました。参加者は講演や創作体験を通じ、表現の奥深さ、くみ取る姿勢の大切さに触れました。写真と動画で振り返ります。

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