作業通じリンゴ生産理解 青空授業 児童が葉摘みや収穫【花巻】
JAいわて花巻果樹生産部会の若手リンゴ生産者グループ「ザ・リンゴスター」と花巻市教委による「青空授業」が25日、同市石鳥谷町の宇津宮果樹園で行われた。秋晴れの下、桜台小学校の児童が葉摘みや収穫作業を体験し、地域のリンゴ生産に理解を深めた。
3年生105人が2班に分かれて園地を訪れ、収穫期を迎えたリンゴの木の下に座った。同グループのメンバーは「リンゴがおいしくなると赤くなるのはなんでだろう?」などのクイズを出題。「鳥や動物が見つけて食べてふんをし、その種から新しいリンゴの木が生えるかもしれない。子孫を残すため、みんなに食べられたくて赤くなる」と解説すると、子供たちは感心した様子で色づいた実を見上げていた。
リンゴ農家の一年の工程も説明され、児童が作業を体験。日光がよく当たるようにリンゴに付いた葉を摘み取ったほか、収穫のこつを教わりながらジョナゴールドを1人2個ずつもぎ取り、持ち帰った。同町の同JA園芸集出荷施設石鳥谷園芸センターも見学した。
藤井陽菜さんは「葉摘み作業は初めてだったけど楽しかったし、これをすると日が当たってリンゴが赤くなると教わり、大事なことだと思った。リンゴは1個は切ってみんなで食べて、もう1個は丸かじりしてみたい」と笑顔を見せた。
児童と生産者の交流は子供たちに「食」や「農」への関心を高めてもらい、望ましい食習慣の形成につなげようと企画されており、このうち児童が園地に出向く「青空授業」は2017年度から行われている。