花巻盛り上げるパンに JAと福祉事業所が共同開発 地場産リンゴの良さ生かす
社会福祉法人光林会が運営する花巻市の障害者就労支援事業所「CombillyBakeryちゃい」と「ちゃい星ケ丘工房」は27日、地場産の旬のリンゴを使用した3種類のパンを発売した。JAいわて花巻と共同開発した商品でリンゴの食感や風味が楽しめる。関係者は地元花巻を盛り上げる商品になればと期待している。
両事業所と同JAは、管内農産物の認知度アップや消費拡大、地域活性化を目的にパンの共同開発に取り組んでいる。今回は野菜を使ったパンに続く第2弾で、花巻市、遠野市、北上市の若手リンゴ農家で組織するグループ「THERINGOSTAR」が生産する旬のリンゴを使ったパンを考案した。
発売されたのはリンゴの断面をイメージし自慢の手作りカスタードクリームとみずみずしいリンゴの食感が楽しめる「花巻りんごパン」、季節のリンゴジャムが入ったミニ食パン「りんごぐるぐる」、パンブリエ「林檎ブリエ」の3種類。リンゴそのものの風味や食感を生かそうと今年9月から試作を重ねてきた。
パン生地も県産小麦「ゆきちから」「銀河のちから」をはじめ、花巻産の卵を使用するなど地元の食材にこだわった。随所に事業所利用者のアイデアが取り入れられ、リンゴジュースや甘酸っぱいクランベリーを生地に練り込み、リンゴらしさを生み出した。
27日には盛岡市内の大型量販店で開かれたイベントで商品をお披露目。旬の品種「ジョナゴールド」と「紅いわて」を使った商品が店頭に並び、手に取る多くの来場者でにぎわった。
商品には旬のリンゴを使うことで、さまざまな品種の味を楽しんでもらう考え。同法人就労支援センタールンビニーの高橋紀子就労支援課長は「お世話になっている地元のために何かできないかと考えた商品。利用者のアイデアも取り入れて製品化した。ぜひ多くの人に味わってほしい」と話す。
商品は1個200~300円(税込み)で、CombillyBakeryちゃいで販売するほか、紫波町のオガールプラザ内産直、移動販売で取り扱う。