来年度から一緒の校舎で 笠松・和賀西両小学校 行事、特徴など紹介【北上】
北上市の笠松小学校(小野寺香世校長、児童87人)と和賀西小(及川克弘校長、児童81人)の交流が、29日に行われた。笠松小は校舎の耐震強度不足のため、2019年度から和賀西小の校舎への移転が決まっている。同市和賀町横川目の和賀西小で対面した両校の全校児童は、来年4月からの新しい生活に向けて自己紹介から触れ合いを始めた。
両校は野球やバレーなどスポーツ少年団では児童が一緒に活動する機会があるが、学校ぐるみでは少ないという。両校児童は体育館で互いの学校行事や特徴を紹介。このうち笠松側は、20日に開かれた学習発表会の出し物の一部を抜粋して学年ごとに披露した。
学年別でも、自己紹介ができるよう工夫された集団じゃんけんなどのレクリエーションを通して交流。当初は緊張した様子もあったが、すぐに打ち解けていた。
笠松の5年生は、和賀西の校舎から卒業することになる。八重樫璃子さんは「和賀西の子たちとは陸上競技や水泳の大会では会うことがあるが、交流は初めて。楽しく来年度を迎えられそう」と安心した表情。小原慶悟君(和賀西5年)も「初めて会う子たちと交流を深められた。来年度から一緒に頑張れる」と笑顔を見せた。
交流の締めくくりに、及川校長は「校舎からたくさんの笑い声が聞こえて良かった。まだ不安のある人もいるかもしれないが、力を合わせて楽しく学習していこう」と呼び掛けた。
笠松の校舎(同町横川目、1959年築)は、2017年度の診断で文科省の耐震基準を大きく下回り、市教委は安全面から対応の緊急性が高いと判断した。移転の19年度は2校併存での学校生活となる。小野寺校長は「先生方が頑張って盛り上げてくれた。まだまだ準備も多いが、まずは児童同士が触れ合えてよかった」と話していた。