民俗資料館が完成 旧渋民小を改修整備 来月1日オープン 大東【一関】
一関市教委が同市大東町の旧渋民小学校2階に整備を進めていた市民俗資料館が完成した。昭和30年代を中心に人々の暮らしの変化が分かる生活道具や農具など約1000点を展示、収蔵している。市民学芸員の協力で展示準備も完了し、11月1日の開館を待つばかりとなった。4日の渋民地区文化祭に合わせて開館式を行い、テープカットや記念アトラクションなどで待望の開館を祝う。
同館は、市内の市民センターや旧小学校など17カ所に収蔵している民俗資料を展示、活用していくことを目的とした施設で、「一関の風土と特徴を生かし、地域密着型の地域に開かれた施設」がコンセプト。2017年10月から改修工事が進められ、総事業費約1億750万円をかけて完成した。
子供たちの学習から市民の学術調査研究まで幅広いニーズに対応し、保管資料を「一関の文化資産」として市内外に発信する役割を担う。床面積は展示室、展示ホール、学習室、資料室などを合わせて約800平方メートル。
展示ホールでは、山里や川辺など異なる自然環境で人々の暮らしを再現しており、中央部には長年にわたって住民が水害に備えながら生活してきた歴史を物語る資料として避難用の木舟(長さ5・6メートル、幅1・2メートル)を配置した。展示室では昔の農家の暮らしが分かるよう囲炉裏を設け、実際に使われていた道具を紹介している。
館長に就任予定の菅原一渋民市民センター所長は「磐井の昔の暮らしを振り返り、学びながら、私たちの今の生活を見つめ、未来を考えるような施設にしていきたい」と話している。
開館時間は午前9時~午後5時。休館日は毎週月曜日(祝日の場合は翌日)と年末年始(12月29日~1月3日)。入館無料。
問い合わせは同センター=0191(75)2706=へ。