奥州・金ケ崎

障害者の可能性に光 MUKU 松田兄弟(金ケ崎出身)がトーク JAGDAつながりの展覧会【奥州】

障害者の可能性を追求する取り組みについて語る(右から)松田崇弥さん、文登さん
来月3日まで

 マスキングテープの展示・販売を通して障害のあるアーティストとパラリンピアンを応援する「JAGDA(日本グラフィックデザイナー協会)つながりの展覧会Part1」岩手巡回展は、奥州市水沢東大通り1丁目の「Cafe&Living UCHIDA」で開かれている。期間中の28日には、障害のあるアーティストの作品をプロダクト化するプロジェクト「MUKU」を展開する金ケ崎町出身の松田崇弥さん(27)、文登さん(27)兄弟によるトークイベントが催され、障害者の可能性を追求する活動の広がりに光を当てた。

「『MUKU』知的障がいのある『ヒーロー』を生み出すブランドづくり」と題したトークイベントで、2人は4歳上の自閉症の兄について紹介。家族の中では普通の存在である兄が「かわいそう」といわれる社会に疑問を感じ、「兄が暮らしやすくなる社会こそが、より良い社会ではないかと強く思うようになった」(文登さん)とMUKUを始めたいきさつを語った。

 2人は「知的障害にも無数の個性があり、“普通じゃない”ということは新しい可能性でもあると声を大にして言いたい」とし、福祉領域の拡張を図ろうと7月に法人登記を受けて株式会社ヘラルボニーを始動。「異彩を、放て。」を基本理念に「アソブ、フクシ。」を目指し、事業を進める上では「ボランティアではなく営利を目的とする株式会社として、障害者の収益構造をつくっていく」(崇弥さん)と説明した。

 MUKUについては「売れなくても最高品質の物を、アートを超えるレベルの物を作ろうとスタートさせた」と言い、これまでネクタイや傘などの商品に取り上げたるんびにい美術館(花巻市)のアーティスト4人の魅力に触れつつ、価値を高めるために日本の職人が手掛ける既存ブランドとのコラボレーションを前提とするこだわりを明かした。

 福祉施設版ホテルの運営や知的障害のきょうだいがいる人の限定コミュニティーの設立、建設現場の仮囲いを活用したアート発信など進行中のプロジェクトも紹介。「ヘラルボニーを立ち上げ拡張できた領域を、さらに広げていきたい」と今後の展開に意欲を示した。

 同展は同店3階で11月3日まで。エイブルアート・カンパニーに所属するアーティスト67人の作品をJAGDA会員172人がデザインしたマスキングテープ全172種類と、デザインのバナー約40点を展示し、マスキングテープ(24ミリ幅、7メートル巻)を1個400円(税込み)で販売している。時間は午前10時~午後5時。入場無料。問い合わせはJAGDA岩手地区の小笠原一志代表=019(604)5020=へ。

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