奥州・金ケ崎

幕末・明治の変遷紹介 えさし郷土文化館企画展 軍服、古文書など177点【奥州】

武士から軍人の時代への変遷を示す江刺地方関連の貴重な資料を紹介したえさし郷土文化館企画展

 えさし郷土文化館の企画展「もののふたちの近代史-幕末・明治の諸相と文化-」は、奥州市江刺岩谷堂字小名丸の同館で開かれている。仙台藩関連の古文書や明治時代の軍服など、武士から軍人の時代へと変遷していく幕末・明治期における江刺地方関連の資料を紹介している。4日まで。

 仙台藩境警護の要害の地として発展し、徳川幕府の終わりにより過酷な戦争を経て新時代を迎えた江刺地方の歩みを当時の様子を記した資料などでたどり、時代の変遷を考察する機会にしようと企画。平和ミュージアム旧日本陸海軍博物館、南鱗文庫(ともに同市江刺)の協力を得て、177点を展示している。

 嘉永7(1854)年、仙台藩主に対して攘夷(じょうい)の姿勢を示した岩谷堂伊達家・伊達義隆の意見書や、安政期の蝦夷(えぞ)地警護、東北戦争時の秋田出兵の記録に関する内容、江戸末期に用いられていた短小銃(模造品)、明治期の陸軍騎兵服など貴重な資料が並び、来館者は興味深い様子で見入り、当時に思いをはせている。

 同文化館では「この時代を概観できる充実した資料が江刺地方には現存している。これだけの資料をそろえられる機会はなかなかないので、ご覧いただければ」と呼び掛けている。

 開館時間は午前9時から午後5時まで。1日からは4時閉館となる。

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