花巻

在りし日の姿 リアルに再現 菅原さんがミニチュア展【花巻】

リアルなミニチュア作品が来店者の郷愁を誘っている「いちびっと」

 花巻市東和町のミニチュア工房和祐(わすけ)を主宰する菅原祐紀さん(43)の作品展は、同町土沢のクラフトアート店「いちびっと」で開かれている。東和の懐かしい駄菓子店や祭り山車などがリアルに再現され、来店者の郷愁を誘っている。12月29日まで。

 菅原さんが少年時代に通った土沢商店街の通称「10円店」や、仲間と製作に携わる「土沢まつり」の山車などを題材に、ミニチュア5点を出品。県内外のものづくり作家が集う東和の芸術イベント「土澤アートクラフトフェア」で好評を博したこともあり、菅原さんの作品を見に「いちびっと」を訪ねる人もいるという。

 中でも「10円店」は、在りし日の店舗を横数十センチの大きさでよみがえらせた力作。木材やプラスチックといった素材を駆使し、販売されていたプラモデル、菓子などが本物のように作り込まれている。店舗奥にのぞくテレビやちゃぶ台などにも当時の雰囲気が漂い、作品を見ながら、思い出話に花を咲かせる来店者も見られる。

 菅原さんは「(アートクラフトなどでの)反響が大きくて驚いており、今後は、かつて地元にあった手芸店なども作ってみたい。これをきっかけに昔を思い出し、楽しんでもらえたらうれしい」と話す。会社員としての勤務の傍らミニチュア注文にも応じているといい、創作意欲は旺盛な様子だ。

 「いちびっと」は水曜休、午前11時~午後5時30分。問い合わせは同店=090(5549)0497=か、和祐=090(9631)3390=へ。

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