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小林陵 初優勝 W杯ジャンプ男子 兄に続き14人目

W杯男子個人第2戦、初優勝した小林陵侑=24日、フィンランド・ルカ(AFP時事)

 【ルカ(フィンランド)時事】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子は24日、フィンランドのルカで個人第2戦(HS142メートル、K点120メートル)が行われ、22歳の小林陵侑(盛岡中央高-土屋ホーム)が138・5メートルを飛び、142・0点でW杯初優勝を遂げた。小林陵は18日の個人第1戦で3位に入り、自身初の表彰台に上がったばかりだった。日本男子のW杯優勝は、兄の小林潤志郎(盛岡中央高-東海大-雪印メグミルク)が昨年11月に個人第1戦を制して以来、史上14人目。

 競技は強風の影響で2回目を行わず、1回の飛躍で順位を決めた。小林潤は17位、中村直幹(東海大)は28位、葛西紀明(土屋ホーム)は38位、伊東大貴(雪印メグミルク)は52位、竹内択(北野建設)は58位だった。

実力を証明 助走変え大きく開花

 今月18日に3位でW杯初の表彰台に立ったばかりの小林陵が、今度はてっぺんに上った。向かい風があまり吹かず、条件がよくない中で4位の飛距離となる138・5メートル。「(ジャンプが)1回だったにせよ優勝は優勝」と喜んだ。所属先の監督を兼任するW杯通算17勝のレジェンド、葛西も「涙が出るほどうれしい」と感激を隠さない。

 2016年1月にW杯デビューした22歳。平昌五輪の大舞台を経験し、迎えた今季は自他ともに認める好調ぶり。「優勝できると思っていた」と言ってのけた。

 小林陵がまだ高校3年の時、葛西は既に見抜いていた。「いずれはW杯で優勝できる選手」。その才能は、今夏に助走を変えたことで大きく開花。海外トップ選手の滑りを「自分で見て考えて」研究し、自らの感覚だけを頼りにものにした。

 今季の目標だったW杯初優勝をあっさり達成した。順調すぎる滑り出しだが、「成長してきたと思う」と言い切れるのは、自分の力で作り上げたジャンプに自信が持てるから。次のターゲットを今季中に「10勝を目指す」と上方修正したが、「それなら総合優勝も可能では」と報道陣に問われると「じゃあ総合優勝で」と堂々の受け答えだった。

タイミング合わず 小林潤志郎

 タイミングが合う滑りがまだしっかりできていない。そこがかみ合えばトップ10に入っていけると思う。

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