台湾から“助っ人” 花巻のリンゴ畑 頼さんが収穫作業
花巻市の社会福祉法人悠和会が手掛けるリンゴ畑で、台湾から来花中の頼志嘉さん(52)が収穫作業に協力し、国際交流の輪を広げている。同法人リンゴ担当部署では、贈答用の収穫や梱包(こんぽう)、発送などが大忙し。海外からの助っ人に、関係者は「本当に助かっている。また来年も力を貸してほしい」と話す。
頼さんは台湾で日本人観光客に人気の喫茶店「青田茶館」を経営しており、同法人に勤める舞踏家太田直史さん(花巻市東和町在住)の台湾公演支援を縁に訪日中。11月9日から太田さんや法人スタッフらと共に作業に励んでいる。
28日に同市幸田のリンゴ畑で行われた収穫作業には、頼さんや太田さんら6人が従事。赤いフジの果実をもぎ取ってはかごに入れて運搬し、選果担当者に引き渡した。作業の合間にはスタッフと談笑するなどし、交流を深めていた。
頼さんは「ワークステージ銀河の里では利用者に丁寧に仕事を教えており、感動した。日本のリンゴはおいしい。来年もまた来て協力したい」とにっこり。12月1日に空路で台湾に戻る予定といい、離日を前に名残惜しそうな様子だった。
同法人では、約2ヘクタールの畑でフジや紅玉、ジョナゴールドといった各品種を栽培。自家農園産リンゴ果汁100%のノンアルコールシードル(サイダー)を製造しているほか、花巻クラフトワイン・シードル特区を活用した果実酒醸造の準備も進めている。