一関・平泉

ひとめぼれ優良金賞 日本一おいしい米コンテスト 菅原さん(平泉)品質向上へ意欲

無農薬栽培に取り組む田んぼの前で、優良金賞を受賞したひとめぼれを手に笑顔を見せる菅原さん

 平泉町平泉字広滝で無農薬・無化学肥料による稲作を行う菅原聡さん(65)が育てた「ひとめぼれ」が、第12回「あなたが選ぶ日本一おいしい米コンテスト」(実行委主催)で決勝大会進出を果たし、優良金賞を受賞した。同コンテストでの本県からの入賞者は2014年の第8回大会以来4年ぶり2人目で、菅原さんは今後より安全でおいしいコメ作りへ決意を新たにしている。

 同コンテストは消費者が求める安全・安心でおいしいコメ作りを広めようとコシヒカリ、つや姫など銘柄米のルーツ発祥の地となる山形県庄内町で開催。審査に食味計などの機器を使わず試食で味や香り、食感などを評価するのが特徴で、今回は3部門に全国から470人の応募があった。

 菅原さんはメジャー部門で予選審査を勝ち抜き、上位18人のみ出場できる1日の決勝大会に進出。最高賞となる最優秀金賞を決める最終審査には進めなかったが、見事優良金賞を受賞した。

 菅原さんは平泉町出身で、都内で教員を務める傍ら00年から地元で不耕起農法によるコメ作りを始め、10年に早期退職して専業農家となった。現在は約105アールの田んぼで無農薬・無化学肥料の有機自然農法を行う平泉自然農園を営んでいる。

 作ったコメのほとんどを首都圏などの希望者と直接取り引きし「無農薬でもおいしい」「食べて元気になった」などの声を聞いてきたが、菅原さんは「自分が作ったコメが本当においしいのか客観的に確かめたい」と11年からコンテストに出品。4度目の挑戦で見事入賞を果たした。

 今回の受賞もあり新たに都内の大手総合病院への納入も決まったが、「現状に満足してはいけない。ひとめぼれも工夫次第でまだまだ食味を上げることができる」と菅原さん。コンテスト最優秀金賞受賞者が宮城県大崎市にいることから今月中にも訪問してアドバイスを受けたいと、より良いコメ作りへ意欲を見せている。

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