一関・平泉

寒さ厳しく滋味深く 萩荘・千葉さん方 凍み豆腐作り【一関】

千葉さん方で生産されている凍み豆腐。近所の女性たちも手伝い、天日干し作業に精を出している

 一関市萩荘字居留の農業千葉敬一さん(76)方で冬恒例の凍(し)み豆腐作りが行われている。寒さが日に日に厳しくなる中、近所の女性たちも手伝い天日干し作業に精を出している。

 凍み豆腐作りは、江戸時代の1846(弘化3)年に宮城県の岩出山に出稼ぎに行った萩荘地区の住人から伝わったとされる。千葉さん方では150年ほど前から凍み豆腐作りを行っており、敬一さんが7代目になる。

 凍み豆腐は県産の大豆から作った豆腐を切り、冷蔵庫で4日間熟成させた後、天日干しで7~10日ほど乾燥させて作る。今年は1日から豆腐作りが始まり、8日には屋外に設置した棚につるす乾燥作業がスタートした。日光に当てることで風味が増すという。

 13日は千葉さんの家族や近所の女性たちがイグサで編み込んだ豆腐を棚につるす作業に追われていた。完成した凍み豆腐は1袋16枚入りと32枚入りの2種類で、県内のスーパーで販売されるほか、首都圏にも発送される。凍み豆腐作りは2019年1月末まで行われる予定。

 千葉さんは「まだ天気が落ち着かないが、このまま寒さが続いてくれればいい品ができると思う。凍み豆腐を楽しみにしている人たちのために今後もできる限り続けたい」と話している。

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