一関・平泉

木彫り十二支“完結” 真柴・橋階和雄さん イノシシ100個完成間近【一関】

12年間にわたる干支の置物製作で最後の作品となったイノシシと橋階さん

 干支(えと)にちなんだ木彫りを手掛ける一関市真柴字堀場の橋階和雄さん(75)は、亥(い)年の2019年に向けてイノシシをかたどった木彫りの置物を製作している。ネズミを皮切りにした干支の製作は、イノシシで十二支を一巡したため終了する。橋階さんは「自分の手の中で木が作品になっていくのが面白い。干支の置物作りは最後になるが、来年以降も新しい作品を作り続けたい」と新たな挑戦に意欲を見せる。

 橋階さんは、62歳の時に仕事で訪れた果樹園で同じものが二つとないリンゴの木の切り株を見て創作意欲をかき立てられ、譲り受けた切り株で花器を製作。07年に翌年の干支にちなんで作ったネズミが好評だったことから、以来毎年、干支の置物を作り続けてきた。

 例年、製作を始めるのは12月。それぞれの干支の特徴をどう表現するかで悩み、親しみあるデザインにするために知恵を絞るという。中でも苦手な人が多いヘビには苦労したが、販売時に意外と人気が出て印象深い作品となった。

 干支の置物として最後に手掛けるイノシシは、四足で立つ姿と座った姿の2種類。来年1月上旬までに合わせて100個を仕上げる予定だ。出来上がったものから随時、同市厳美町の道の駅「厳美渓」で1個1000円で販売しており、収益はいわて学びの希望基金に寄付する。

 12年間の製作活動を振り返り、橋階さんは「デザインが思い付かず、やめたいと思ったこともあったが、楽しみにしている人のことを思って続けることができた。今まで付き合ってくれたお客さんに感謝したい」と話している。

▲橋階さんが12年かけて作った十二支

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