花巻

節目の10年 安寧・多幸願う 岳神楽が舞い初め【花巻】

勇壮な舞が繰り広げられた岳神楽の舞い初め

 花巻市大迫町に伝わる早池峰岳神楽の舞い初めは3日、同町内川目の早池峰神社参集殿で行われ、力強く躍動的な舞に今年1年の安寧と多幸を願った。

 「鶏舞」で始まり、新春を祝う「松迎え」「三番叟(さんばそう)」「八幡舞」「山の神」などを披露。

 昼食のそばが振る舞われた後は「岩戸開き」、弟子神楽の石鳩岡神楽による「曽我兄弟舞」「竜殿舞」、岳神楽の「五穀の舞」「天女」「天降り」と続き、「権現舞」で締めくくった。

 県内外のファンや帰省客ら約200人が勇壮な舞に見入り、奥州市江刺の千葉謙さん(83)、ナツヨさん(81)夫妻は「本場で素晴らしい神楽を見ることができて良かった。集落の方々のおもてなしも大したものだ」と感激の様子だった。

 早池峰神楽は同町の岳、大償の両神楽の総称で、1976年に国の重要無形民俗文化財に指定され、2009年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。

 今年がユネスコ登録から10年となることから、岳神楽保存会の小国朋身会長は「10年の節目を迎え、元号も変わるので新たな気持ちになる年。会員の若者が育っているのも感じる。時代に合わせて、これからも伝承活動に取り組んでいきたい」と抱負を述べた。

 大償神楽の舞い初めは2日に同町内川目の神楽の館で行われた。

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