花巻

定演向け練習初め 東北農民管弦楽団 3月公演で東北一巡【花巻】

3月の定期演奏会に向けて妙円寺で練習する東北農民管弦楽団の奏者

 東北農民管弦楽団(白取克之代表)は6日、今年最初の練習を花巻市愛宕町の妙円寺で取り組んだ。東北地方で年1回開催している定期演奏会は、3月に予定している福島県で東北6県を一巡する。

 団員約40人が参加。定演プログラムから、ベートーベン作曲の交響曲第5番「運命」、ワーグナー作曲の「ニュルンベルクのマイスタージンガー」などを練習した。

 定演では「運命」の全楽章を演奏する予定で、同日は弦楽器と管楽器に分かれて練習した後、参加者がそろって音合わせを重ねた。団員は定演に向け、豊かな音色を響かせようと演奏に励んでいた。

 同楽団は、花巻出身の作家・宮沢賢治の「農民芸術概論」に共感した東北地方の農家らが集まって2013年に発足。現在は農業団体職員、大学農学部の学生とOB、獣医など農業関係者のみで約70人が在籍する。14年に青森県弘前市から始まった年1回の定演は、15年以降も花巻市、仙台市、山形県天童市、秋田県上小阿仁村の順に開催している。

 練習は冬の農閑期に実施しており、賢治の故郷・花巻市や近隣市町などに月数回集まっている。

 第6回定演は3月3日に福島県金山町の多目的体育施設・御神楽館で開催する。

 白取代表(49)=弘前市=は「花巻などで開いてきた定期演奏会も6回目の福島で東北を一巡する。演奏を楽しみにしている人のために農民オーケストラの音を届けたい。本番に向け練習を積んでいきたい」と話していた。

 今後は、今月下旬にも妙円寺で練習するほか、定演直前に行う現地会場での合宿も予定している。

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