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「解決志向教育」導入へ 北日本高等専修学校・矢巾 来年度から 始業、カリキュラム変更【岩手】

「解決志向教育」の導入について会見する北日本高等専修学校の田中校長(中央)ら
校名 星北高等学園に

 学校法人北日本高等学院(又川俊三理事長)は10日、北日本高等専修学校(矢巾町北矢幅)について2019年度から始業時間やカリキュラムなどを変更し、「解決志向教育」を導入すると発表した。校名も「星北高等学園」に一新する。通いやすく、コミュニケーション能力や基礎学力を身に付けられる環境を充実させ、学びたいが人間関係や勉強が苦手、不登校経験があるなどといった生徒のニーズに応える。

 同校は中学校卒業者を対象とした高校と並ぶ後期中等教育機関。一般科目に加え、商業なども学べるカリキュラムで高校卒業資格が取得でき、同日現在で3学年合わせて盛岡市や奥州市、北上市などの28人が在籍。少人数指導や習熟度別授業、カウンセリング資格を持つ教員のサポートで、不登校傾向の生徒たちが自分の居場所を見つけて学び、将来の自立に向けた教育活動を展開している。

 4月からは、「輝くために生まれてきた星(=生徒)たちが未来に向かって楽しく学べる学園」をイメージし校名を変更する。始業時間を現行から30分繰り下げ午前9時10分とし遠方からの通学に配慮。時間割も現行の6時間授業から5時間授業に、業間も現行の5分から10分に見直し、過密になりがちな授業スケジュールにゆとりを持たせた。

 また、佐賀星生学園(佐賀市)が取り組む教育プログラム「解決志向アプローチ」を参考に、独自科目を新たに設定。1、2年次では対人関係やコミュニケーション能力を養うソーシャル・スキル・トレーニング(SST)、3年次に日常や働く上でのマナーや知識・技術を身に付けるライフ・スキル・トレーニング(LST)の科目を設ける。数学や英語などの基礎学力の強化、進路指導の充実にも力を入れる。

 盛岡市内で同法人関係者が会見し、田中耕之助校長は不登校傾向にある生徒への支援を充実させることで「生徒たちが今ここを大切に生き、その中で自分の夢や目標を育むことを精いっぱい応援していきたい」と話した。

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