北上・西和賀

火災相次ぐ、不審火か 北上・和賀町 中学校体育館など焼く

和賀東中学校体育館の火災現場。付近では昨年から不審火が多数認知されている=15日午後5時3分ごろ、北上市和賀町長沼

 北上市和賀町で15日、中学校体育館と小学校付近での火災が連続して認知された。人的被害はなく器物の焼損にとどまったが、近隣では昨年から不審火を含む出火が相次いで確認され、北上署には不審者などの目撃情報も寄せられている。同署はこれらの関連や出火原因を調べるとともに、一帯の警戒を強化している。

 同日午前、同町藤根地内のJR北上線に架かる跨線橋で、ラミネート加工された掲示物3枚が焦げているのを小学生が発見。午前10時20分ごろ消防に通報が入った。現場は和賀東小学校のすぐそばで、燃えた掲示物はいずれも学校に近い側の階段にあった。出火時期の特定には至っていない。

 午後4時26分には、同町長沼の和賀東中学校の体育館から出火し、煙が出ていると同校職員から通報があった。まもなく鎮火し、体育館内西側の窓付近からビニールのような物が燃えた痕跡が発見された。現場には規制線が張られ、物々しい雰囲気となった。

 同小は冬休み中だったが、同中は同日が3学期の始業式だった。

 和賀東小を中心とした半径約700メートル以内では昨年11月から今回まで、火災扱いしなかったものを含め原因不明の出火が計7件確認されている。同小では4日、敷地内の倉庫の壁が焦げ、ラミネート加工された掲示物が燃える火災を認知。同中敷地内でも昨年12月、物が燃えた跡が見つかっている。

 付近では、不審者と不審車両の目撃情報も1件ずつあり、同署はパトロールを強化。両校も警戒を強めており、同小の宮野光一校長は「電子メールを通じて、不審火の発生について各家庭に注意喚起する」と話していた。

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