花巻

はなまき社協の集い 「違い」お互い大事に サンコンさんが記念講演

記念講演で、感謝することの大切さなどを呼び掛けるサンコンさん

 花巻市社会福祉協議会の第6回はなまき社協の集いは19日、同市若葉町の市文化会館で開かれた。日本ギニア友好協会広報官のオスマン・サンコンさん(69)が「みんな違って みんないい」と題して記念講演し、互いに認め合う地域づくりを訴えた。

 市民ら約450人が聴講。いつも笑顔で明るいキャラクターのサンコンさんだが、高校生の頃にサッカーでけがをしてから右足が曲がったままになったことを明かし、「僕は障害者。それからはマンゴーの取り合いに負けるようになり、悔しくて一生懸命勉強した。野口英世の気持ちが分かる」と外交官になるまでの道のりを語った。

 祖母の教えの中で印象に残っていることとして、「指は全部サイズが違うが、一つでもなくなったら字を書くのにもご飯を食べるにも大変。全部大事ということ。社会もそう。みんな違っても、その違いをお互いに認めましょう」という言葉を紹介。日本では東日本大震災の支援も経験し、日本人の辛抱強さや思いやりの大切さを改めて感じたと振り返った。

 「初めて来日した当時は半年たっても黒人を見掛けなかったが、今ではたくさんいる」と近年の国際化にも触れた上で、2020年の東京五輪に向けて「お互いさま」「おかげさま」の気持ちで困っている人に接してほしいと呼び掛けた。

 人との関わりで大切なこととして▽分かち合う▽許し合う▽譲り合う―などを挙げ、「一番大事なのは感謝。70歳まで生きられ、空気や自然、日本の水、医療、環境などみんなに感謝している」と思いを語った。

 記念講演に先立ち、市立若葉小学校、県立花北青雲高校による福祉推進校実践発表が行われた。

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