北上・西和賀

災い払う“わら侍” 白木野人形送り 無病息災祈る【西和賀】

わら人形を担いで地区内を練り歩く白木野地区の住民

 西和賀町の無形民俗文化財となっている伝統行事「白木野人形送り」が19日、同町の白木野地区内で行われた。今年も侍姿のわら人形に疫病神を背負わせて払い、1年の無病息災を祈った。

 疫病が流行した江戸時代中ごろに始まったとされ、毎年1月19日に行われている厄払い祭。戦後ごろまでは旧湯田町の各集落で行われていた。1982年に同町が無形民俗文化財に指定した。

 集落総出で取り組む風習で、同日は中学生から80代までの約20人が白木野公民館に集合。稲わらや木を使って昔ながらの方法で人形を作った。

 人形は高さ約1メートル。かみしも姿で帯刀した侍の姿をかたどり、陽物を大きく強調して作るのは、災いを遠ざける威力を表すためという。

 1年間集落を守る役目のため、弁当や路銀も持たせる。町内の直売所「結ハウス」前にも大型の物が鎮座しており、町のシンボルとしても親しまれている。

 住民は完成した人形を担ぎ出し、行列を成して地区内を行進。ほら貝や太鼓を鳴らし約700メートルを練り歩き、隣の集落との境付近にあるクリの木に人形をくくり付けた。

momottoメモ

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