奥州・金ケ崎

火片浴び男衆気勢 熊野神社蘇民祭 豊作、息災願う 江刺伊手 激しい争奪戦も展開【奥州】

燃え盛る歳戸木に登り、下帯姿の厄男らが気勢を上げた奥州市江刺伊手の熊野神社蘇民祭

 400年以上の歴史を持つ奥州市江刺伊手の熊野神社蘇民祭は、19日夜から20日未明にかけて同神社などで行われた。下帯姿の男たちが燃え盛る歳戸木に登り気勢を上げたほか、激しい蘇民袋争奪戦を繰り広げ、五穀豊穣(ほうじょう)と無病息災を願った。

 総代や保存会役員、厄年代表らが祭りの無事執行を祈る「ご膳上げ」で始まり、角灯を手に行列を組んで供物や祭り道具一切を神社に運ぶ「四角登り」、神社での例大祭が行われた。

 火たき登りでは、丸太を井桁積みした歳戸木に火が付けられると、下帯姿の厄男らが次々と登り、火の粉と煙を浴びながら角灯を高らかに掲げて掛け声を上げた。その後、男たちは歳戸木から燃え差しを引き出し、地面や神社の壁、床に力いっぱいたたき付け、飛び散る火の粉で邪気を払った。

 別当が行列を従えて蘇民袋を神社に奉納する別当・袋登り、鬼子登りに続き、蘇民袋争奪戦がスタート。蘇民袋の口前をめぐり、男たちが堂内、境内、参道、地区内でもみ合いながら激しい肉弾戦を展開した。

 2019年度江刺甚句まつり42歳年祝連燎仁(りょうじん)会からは吉田智哉会長(40)=同市江刺西大通り=ら19人が参加した。吉田会長は「蘇民祭で心を一つにして厄を落とし、(5月のまつりに向けて)団結して会員が一つになっていければ」と語っていた。

momottoメモ

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