花巻

問題発生 未然に防止 セミナー FMEA効果学ぶ【花巻】

FMEAについて理解を深めたセミナー

 ビジネスサポート花巻主催のセミナー「トラブル・クレーム未然防止研修」は23日、花巻市二枚橋の市起業化支援センターで開かれた。開発や検査、品質保証などに携わる企業の従業員が講義、演習を通してFMEA(故障モード影響解析)の効果、実施手順などを学んだ。

 県内と埼玉県の製造業7社から品質保証部門や出荷検査部門などを担う21人が参加。日本規格協会セミナー講師などを務める大石修二さんが指導した。

 FMEAは製品や製造プロセスで問題が発生する前に、問題の発生原因を事前に予測し予防する体系的な方法。大石さんは「製品の生産準備や量産体制に入ってからの問題発生は、設計など前の段階までさかのぼって原因を探す必要が出てくる。設計変更が各工程に及び、度重なると情報伝達ミスなどさらにトラブルを生み出す要因になる」と指摘し、構想や基本の計画段階からトラブル要因を抽出する取り組みの大切さを説いた。

 シュレッダーやベビーカーによる子供の事故を例に示し、FMEAには使用者の視点の重要性も強調。炊飯器から出る蒸気で子供がやけどを負う事故が多発したことへの対応として、メーカー側が蒸気の出ない炊飯技術を確立し、同時に収納しやすい角型のデザインにした事例では「守りでなく攻めの未然防止の取り組みだ」と紹介した。

 参加者はグループに分かれて課題に応じたFMEAの演習も体験し、理解を深めようと熱心に取り組んでいた。

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