奥州・金ケ崎

裸男 熱い争奪戦 永岡蘇民祭 阿部さん3年連続取主【金ケ崎】

水を浴びせられ湯気を立ち上らせながら争奪戦を繰り広げた永岡蘇民祭
清め水を浴びる裸男衆

 第31回「おらが村の永岡蘇民祭」(実行委主催)は27日、金ケ崎町永沢の永沢土地改良区駐車場などを会場に行われ、裸男70人が水を掛けられながら蘇民袋の争奪戦を繰り広げた。

 同日は42歳厄年と49歳による餅つきが行われ、来場者に餅が振る舞われた後、地元はもとより北海道から愛媛県まで各地から訪れた裸男が下帯姿で入場。柏山照賢住職が読経する中、争奪戦に臨む男たちが肩を組んで通りを練り歩き清めの水を沿道から浴びせられた。

 再入場した後には、福あめ、福銭、福餅、さらに蘇民袋を切って中から取り出した駒木をまき、来場者に福を分けた。正午の合図とともに、10分間にわたって蘇民袋の争奪戦が繰り広げられた。囲んだ人々から清め水が浴びせられると、湯気が上がり奪い合いの熱気も高まった。

 同蘇民祭では、初回から地元の参加者が取主(とりぬし)となってきた。今回は、地元の会社員阿部光平さん(29)が3年連続取主となった。阿部さんは「みんないつも以上に気合が入っていた。取主が地元から外に奪われないよう頑張りました」と3連覇の喜びを語った。

 同蘇民祭は1988年に永岡地区が水害に見舞われ、復興を願い89年に開催。平成元年に始まったことから「平成の奇祭」と銘打って開かれている。

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