一関・平泉

100年前の大祭を今に 1928年製 絵はがき JA平泉室根支店で復刻版展示

100年ほど前の室根神社特別大祭の様子を伝える絵はがき展

 100年ほど前の室根神社特別大祭の様子を伝える絵はがきが一関市室根町のJAいわて平泉室根支店で展示されている。昭和初期に同町の岩手屋旅館が作製した絵はがきの復刻版で、大正から昭和初期に行われた祭りのさまなどを今に伝えている。

 元の絵はがきは、1928(昭和3)年に同旅館が大船渡線折壁駅の開業を記念し、宿泊客に配るために作ったものとみられる。11枚組みで、同旅館や特別大祭の祭場(まつりば)での行事、室根神社本宮などの写真が使われており、室根山を遠望する写真に大船渡線の軌道が見えないことなどから21(大正10)年以前に撮影された可能性が高い。

 東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市の男性が、崩れた自宅の中から絵はがきを発見。同旅館に相談の上、2018年12月に神社勧請1300年を記念して500セットを復刻した。男性の親戚である一関市室根町矢越の加藤賢一さん(67)が一部を譲り受け、同支店に寄贈した。

 同旅館の相澤茂館主は「大正7年が勧請1200年で、9年に県社昇格が実現しているので、その頃の撮影ではないか」と推測し、「絵はがきを作ったことはほとんど忘れていた。今回このような形で復刻版を作ってもらえて感無量」と語る。

 展示の終了時期は未定。絵はがきと拡大コピーを展示している同支店の小山紀和支店長は「大変貴重な物なので、地元の多くの人に見てもらいたい」と話している。営業時間は平日午前9時~午後3時(水曜日は7時)。

momottoメモ

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