花巻

国際定期便が就航 花巻―上海 初便祝い歓迎セレモニー

花巻空港の国際定期便2路線目となる上海線が就航し、達増知事(手前左から3人目)らがテープカットなどを行い運航開始を祝った

 いわて花巻空港と中国・上海市を結ぶ中国大手・中国東方航空(本社上海市)の国際定期便が30日、就航した。初便の到着に合わせ同空港で歓迎セレモニーが行われ、達増拓也知事、中国駐札幌総領事館の孫振勇総領事、同社の関係者らがテープカットなどを行い就航を喜び合った。花巻空港の国際定期便は台湾線に続いて2路線目。本県と中国のさらなる交流人口の拡大に期待が寄せられている。【2面に関連】

 初便は同日午後2時すぎに到着。到着ロビーで行われたセレモニーには、達増知事や佐々木順一県議会議長、上田東一花巻市長、孫総領事、それに同社日本支社の張麗娟副社長ら幹部が出席。達増知事はあいさつで「記念すべき国際定期便の就航を一緒に祝うことができうれしく思う」と感謝した。

 孫総領事は「路線開通が岩手と上海両地方、中日関係の発展に貢献すると確信する」、張副社長も「就航で県、県民の皆さんにとって上海への旅行がより身近になると思うし、そう感じられるようにしたいと願っている」と一層の交流拡大を願った。

 関係者がテープカットなどを行い運航開始を祝福。達増知事から南部鉄器、張副社長から旅客機の模型が記念品としてそれぞれ贈られた。

 初便(座席数156席)には135人が搭乗。ほとんどがスキーをメインにしたツアー客といい、県内自治体や観光業などの観光関係者が8体のキャラクターと出迎え、記念品を手渡して来県を歓迎した。

 同社は156席と120席の旅客機を使用し、花巻-上海浦東国際空港間を毎週水、土曜日に往復運航する。東北地方で上海と結ばれるのは仙台空港だけで、花巻空港は2空港目。同社の就航は花巻空港のみ。

 式典後、中国最大級の都市との就航について達増知事は「さまざまな交流、ビジネスなどいろいろなチャンスが広がる。上海から中国国内、世界へと簡単に乗り継いで行ける。大いに利用してもらいたいし、宣伝していきたい」と述べ、積極的にPRしていく考えを示した。

 同社は上海から複数の国内線、国際線も就航する。今後について張副社長は「少なくとも搭乗率80%以上を目指したい。2便が安定的にいけば将来的に増便することも考えたい」と展望した。

 県によると、中国人観光客らの延べ宿泊者数は2018年1~10月で2万3900人。17年1年間を既に約3000人上回り、過去最多を記録している。

観光振興に期待 上田花巻市長

 花巻市の上田東一市長は、30日に市役所で開かれた定例会見で、同市と中国・上海市を結ぶ国際定期便が就航したのを受け、「花巻空港の利便性を評価していただいている。北東北の観光拠点として中国の人たちにたくさん来ていただきたい」と語り、観光振興に期待を込めた。

 航空会社の中国東方航空について上田市長は「中国の国内路線をたくさん持っているので、上海だけでなくいろいろな観光地が簡単に行けるようになった。日本からもぜひ中国に訪れてほしい」とPRした。

 中国本土から東北への観光客の増加が期待されることについては「本土では東京や関西、北海道は人気があるが、東北はまだまだ少ないので、花巻空港を北東北の拠点として観光振興のために多くの方々に来ていただきたい。空港利用促進のため県と協力しながら取り組みたい」と語った。

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