一関・平泉

地域協働で観光誘客 東北農政局 みちのくあじさい園選定 ディスカバー農山漁村の宝【一関】

東北農政局「ディスカバー農山漁村の宝」に選定されたみちのくあじさい園=2018年7月

 一関市舞川の「みちのくあじさい園」(伊藤達朗園主)は、2018年度東北農政局「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」に選定された。スギ林へのアジサイ植栽活動が、地域協働によって観光客誘致や6次産業化などにつながり、山林活性化が図られた取り組みが高く評価された。

 ディスカバー農山漁村の宝は、「強い農林水産業」や「美しく活力ある農山漁村」の実現のため、地域活性化や所得向上に取り組む優良事例を選定し、発信する制度。今回は東北農政局管内から応募があった184団体の中から14団体が選定され、このうち県南では唯一選ばれた。

▲選定証を手にする伊藤園主

 同園は、伊藤園主が30年以上前にスギ林の手入れとしてアジサイを移植したのが始まり。約15ヘクタールの園内には約400種、4万株のアジサイが植栽され、1998年から地域住民と協働して開催している「みちのくあじさいまつり」には、毎年大勢の観光客が訪れている。

 あじさい園に通じる道路沿いや地域住民の各庭先に植栽する「あじさいの郷づくり運動」によって景観形成も進み、2002年度に始めたアジサイのプリザーブドフラワー加工では、産学官連携による加工技術の改良や製品のブランド化などにも取り組み、地元の雇用拡大にもつながっている。

 選定証授与式は18年12月19日に仙台市で行われた。伊藤園主は「(選定は)地域の皆さんの協力のおかげ。これからも地域活性化に向けて頑張りたい」と話している。

 県内では久慈市の「侍(SAMURAI)ブランド」プロジェクト協議会、釜石市の甲子地区活性化協議会も選ばれた。

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