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釜石道遠野住田IC―遠野IC間 来月3日開通へ

 東北地方整備局岩手河川国道事務所は31日、東日本大震災の復興支援道路「東北横断自動車道釜石秋田線」の遠野道路となる遠野住田インターチェンジ(IC)―遠野IC間(延長11キロ)について、3月3日に開通すると発表した。これにより、総延長約80キロのうち約9割に当たる花巻市から釜石市内までがつながり、沿岸部のさらなる復興の加速が期待される。今年度には釜石道路が開通予定で、年度内に同線の全線開通を見込む。

 同線は花巻市と釜石市を結ぶ総延長約80キロの自動車道。2002年に東和IC―花巻ジャンクション(JCT)の11・4キロが初めて開通し、07年に仙人峠道路(延長18・4キロ)が完成した。震災後は、被災地復興のリーディングプロジェクトとして整備を急ぎ、12年に宮守IC―東和IC間(延長23・7キロ)、15年に遠野IC―宮守IC間(延長9・0キロ)がそれぞれつながった。

 今年度内には最後の区間となる釜石道路の釜石西IC(仮称)―釜石JCT(仮称)の延長6キロが開通予定となる。

 同事務所によると、釜石港ではガントリークレーン整備などの港湾機能向上により、利用企業やコンテナ取扱量が増加しており、今回の開通により復興を支える物流の効率化を支援する。

 さらに製造業者間の輸送が円滑になるなど地域産業のさらなる活性化も期待される。また、花巻空港の利用者数は毎年増加しているほか、花巻、遠野両市の外国人観光客数が増加傾向にあることから、開通による観光拠点へのアクセス性向上により、広域周遊の拡大を支援する。

 遠野道路の開通により、花巻市役所から釜石市役所までの所要時間が約11分短縮され85分になるという。

 開通時期の発表を受け、本田敏秋遠野市長は「東日本大震災からの復興に向けた重要なルートとして、その効果が最大限発揮されることを切に願う」、達増拓也知事は「東北横断自動車道釜石秋田線の順次開通により、内陸部でも企業の進出が増加し新たな雇用が期待されるなど、本県の本格復興を力強く後押ししていくものと確信している」とそれぞれコメントを発表した。

釜石道3区間 夜間通行止め 4日から

 国土交通省岩手河川国道事務所は、釜石自動車道の3区間で4日から7日まで、案内標識板交換やトンネル照明管球取り替えなど施設設備工事のため夜間通行止めの通行規制を実施する。

 規制区間と期間は、江刺田瀬インターチェンジ(IC)-宮守IC間が4日、東和IC-江刺田瀬IC間が5日、宮守IC-遠野IC間が6、7日。時間はいずれも午後8時から翌朝の午前5時まで。迂回(うかい)路は国道107号と同283号、同456号。

 問い合わせは同事務所道路管理1課=019(624)3289=、同花巻国道出張所=0198(26)3211=へ。

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