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応援合戦は継続 高総体総合開会式 開会時間を繰り上げ行進もスリム化【岩手】

 存廃が議論されていた県高校総合体育大会の総合開会式について、県高校体育連盟は14日、2019年度の総合開会式の概要を公表した。参加生徒の熱中症などの課題を解消するため、開会時間を従来より1時間30分繰り上げて炎天下を避けるとともに救急体制を拡充、行進する生徒数の上限を減らして20人とし開会式のスリム化を図る。伝統の応援合戦は継続する。

 来年度の第71回県高総体総合開会式は、5月21日に盛岡市の県営運動公園陸上競技場で開催する。開会式は午前11時10分に開会し午後0時20分に閉会。閉会後に各校が趣向を凝らして行う応援合戦は閉門の午後1時30分までを充て従来通り実施する。

 選手団は高総体出場選手で構成することとし、1校当たりプラカード保持者、旗手、優勝旗保持者のほか選手20人以内に見直すことで、式の選手入場(行進)の時間が従来に比べ10~15分ほど短縮される見通し。

 選手団の規模は前回の2350人から1000人余りに減ることが見込まれることから、スムーズな移動が可能になり待機時間も短縮され、選手への負担も最小限になると見ている。

 また救急体制は医師2人、看護師3人(従来は医師、看護師ともに1人ずつ)に拡充し、緊急時に適切な対応を取れるよう備える方針。

 総合開会式をめぐっては17年2月、高体連が18年度を最後に廃止する案を示したが、生徒や一般対象のアンケート、各競技専門部や加盟校を対象にした意向調査で存廃に賛否があったことから、同年12月に廃止案を凍結。有識者の会議を立ち上げて開会式の在り方を検討していた。

 17年11月には有識者会議が現行通りの開催であれば生徒の健康面に課題があるとし、「改善できなければ現行通りの形式で開催すべきではない」という提言をまとめ、県高体連に答申。県高体連は解消すべき課題とされた▽熱中症などの健康問題▽開会式の内容の在り方▽移動に伴う負担―を踏まえて来年度の開会式の開催概要案をまとめ、13日の県高体連評議員会で承認された。

 開催の詳細は年度内にもまとめ各校に周知する予定。県高体連の菊池勝彦理事長は「高校生が主役となる大会。現時点で可能な限り課題をクリアし、さらに見直すことでより良い開会式にしていきたい」と話している。

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