北上・西和賀

本番成功へ稽古に熱 合宿事業「ギンガクノフユ」 来月2日 雪の演劇祭【西和賀】

「ギンガクノフユ」で演劇の練習に打ち込む参加者

 演劇や美術などの芸術に取り組む個人・団体が西和賀町に滞在して創作に打ち込む合宿事業「ギンガクノフユ」(実行委主催)が、同町上野々の町文化創造館銀河ホールで行われている。参加団体は集中できる時間と環境を生かし、それぞれの活動を突き詰めている。成果は3月2日の「雪の演劇祭2019」などで発表する。

 芸術文化と地域を共に振興しようと行われ今年で8年目。関東方面や東北地方などから学生や若者が参加し、19日~来月4日までの日程で町内に宿泊している。

 演劇では、地元の銀河ホール演劇部を含む3団体が発表を予定している。このうち都内が拠点の「もじゃもじゃ」は、桜美林大卒の劇団員で構成。中山美里さん(23)=東京都三鷹市=が滞在中に書き上げた脚本を3人で上演する。

 アルバイト先の先輩との関係を題材にしたストーリーで、23日は舞台を広々と使ってじっくりと練習に励んだ。都内では活動場所の確保にも一苦労するといい、中山さんは「新しいことに挑戦しようと思って参加した。時間を演劇のためにフルに使える環境がとてもありがたい」と意気込んだ。

 このほか美術分野の事業「湯田温泉郷風呂美術大学」では、東京藝大大学院メディア映像専攻の学生3人が「偶然と連続」をテーマに作品を制作している。

 また、デザイン分野向けだった「はるばる」は、試行的にアーティストの滞在制作誘致事業に改めた。国内外で活躍する写真家本藤太郎さん、若手演出家コンクール最優秀演出家賞を受けた劇団短距離男道ミサイルの宿泊費を補助。両者はこれまでの合宿に参加しており、滞在による地域への刺激や、西和賀の魅力を外部に発信してもらう役割などを見込んでいる。

 同ホールでは、来月1日午後7時から劇団短距離男道ミサイルが新作を上演する。合宿成果発表会は同2日午後1時30分開演で、いずれも入場料は500円。問い合わせは同ホール=0197(82)3240=へ。

 演劇の発表団体と作品は次の通り。

 ▽河﨑正太郎×中村大地「マリファナの害について」▽もじゃもじゃ「人魚の肉をこねる」▽銀河ホール演劇部「鬼の帳簿」「コマル」

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