北上・西和賀

妙案“いいね”で共有 きたかみ55人カフェ 地域課題、住民が討論

参加者が地域の未来をより良くするためのアイデアを出し合ったきたかみ55人カフェ

 誰もが生き生きと暮らせる北上を目指し語り合う「きたかみ55人カフェ」は26日夜、北上市大通りのおでんせプラザぐろーぶで開かれた。参加者が地域の未来をより良くするためのアイデアを出し合った。

 きたかみ男女共同参画サポーター、市が主催。市は4月、「男女共同参画と多様性社会を推進する条例」施行を目指しており、今回出された意見を条例推進に向けた具体的取り組みに生かそうと企画した。

 55人カフェは、今後の地域づくり推進を願い「行け行け、ゴーゴー」の言葉をもじったユニークなネーミング。地域社会デザイン・ラボの遠藤智栄代表(仙台市)を講師に迎え、老若男女約30人が参加した。

 ワークショップでは、参加者が3、4人ずつのグループに分かれ北上の良いところ、問題点を出し合った。「新幹線や高速道路があり交通の便が良く、買い物もしやすい」「鬼剣舞など地域の芸能が若い人にも伝承されている」と利便性や伝統文化を高く評価する一方で、「登下校時の子供の安全が確保されていない」「高校を卒業すると進学で地元を離れ若者がいなくなる」「大人が気軽に集まって交流できる場所がない」などが課題に挙がった。

 地域の長所・短所を共有した上で、参加者はみんなが楽しく暮らすためにやってみたいことを自由に書き出した。「地域の人たちがふらりと集まれるサロンづくり」「18歳になるまでに地域の素晴らしさをたっぷり体感させ、地元大好きな若者にさせる」「お母さんと赤ちゃんを孤立させない産後ケアハウスをつくりたい」など豊富なアイデアが集まり、共感したアイデアには“いいね”シールを貼って互いの意見を尊重していた。

 「引きこもりが地域とつながれる町にしたい」というアイデアを出した後藤誠子さん(51)=同市常盤台=は「なかなか表に出てこない問題で理解されるのが難しい。みんなが多様性を認め合い、引きこもりの人も世の中とつながっていけるようになれば」と展望。遠藤代表は「自分らしく暮らせる社会を実現するためにみんなで協力してアクションを起こしてほしい」と呼び掛けていた。

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