一関・平泉

荒ぶる男衆 肉弾戦 藤沢・長徳寺蘇民祭 取り主に畠山さん(紫波)【一関】

長徳寺蘇民祭で蘇民袋争奪戦を繰り広げる男衆

 一関市藤沢町の長徳寺(渋谷真之住職)で3日、125年の伝統を誇る蘇民祭が開かれた。見どころの蘇民袋争奪戦には下帯姿の男衆30人余りが参加し、清め水を浴びながら激しい肉弾戦を展開。市内外から訪れた見物客を沸かせた。

 地域や宗派、年齢を問わないおもてなしを継承しながら五穀豊穣(ほうじょう)や商売繁盛、家内安全などを願って催されている由緒ある行事で、不動尊蘇民祭精進講本部(小野寺恒雄本部長)の主催。同日は「ふじさわ吊(つ)るし雛(びな)まつり」などが併催された。

 祭りは午前8時30分に開始。男衆が同寺近くの雉子川(黄海川)で水垢離(ごり)し、不動堂前での柴燈木(ひたき)登りで「ジャッソー、ジョヤサ」の勇ましい掛け声を響かせた。

 メインの蘇民袋争奪戦で取り主となった紫波町の会社員畠山真さん(40)は、県内各地の蘇民祭で争奪戦を制している強者。長徳寺では2018年に続き取り主となった。

 同寺では1894(明治27)年に一関市花泉町に祭られていた不動尊を譲り受けた際、蘇民祭も同時に伝わったとされる。争奪戦は一時途絶えたが、2012年におよそ50年ぶりに復活し、現在に至る。

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