北上・西和賀

悲恋物語 重厚に表現 西本さんプロデュースオペラ「蝶々夫人」 地域と共に舞台構築【北上】

オペラ「蝶々夫人」の一場面
▲ケイト役を務めた金ケ崎町出身の立花さん

 世界的に活躍する指揮者西本智実さんがプロデュースするオペラ「蝶々夫人」(北上市文化創造主催)は3日、市文化交流センターさくらホールで開かれた。西本さん率いるイルミナートフィルハーモニーオーケストラと歌手に加え、地元の合唱団、新舞踊団体、芸能伝承団体も出演。日本の伝統美と西洋音楽を融合させたステージで、愛に生きた蝶々さんの美しくもはかない物語の世界を表現した。

 蝶々夫人はプッチーニ作曲のオペラ。幕末から明治にかけての日本を舞台に、没落士族の蝶々さんと米海軍士官のピンカートンとの恋の結末を描く。公演は同ホール開館15周年記念の最後の事業で、西本さんが芸術監督と演出、指揮を務めた。

 舞台では西本さん指揮のオーケストラが登場人物の心情や情景に寄り添うように、物語の世界観を重厚な演奏で表現した。開演前には黒沢尻歌舞伎保存会が結婚祝いの長持の行列を再現したほか、住民有志で結成した「さくらバタフライ合唱団」が磨き上げた歌声を響かせた。新舞踊「幸の会」も舞妓や芸妓役で出演して花を添え、地域と共にステージをつくり上げた。

 一番の見どころは2幕最後の場面。幸せな結婚生活から3年の月日がたち、夫の帰国を待ちわびる蝶々さんの下にピンカートンが本国の妻ケイトを連れて戻る。全てを悟った蝶々さんが自害を決心し、桜吹雪が舞う中幕が閉じると、会場からは鳴りやまない拍手が送られた。

 鑑賞した市内の70代女性は「蝶々さんの決断と子供との別れの場面では涙が出た。本格的なオペラは初めてで、迫力があり素晴らしかった」と感激した様子。ケイト役の立花正子さん(金ケ崎町出身)は「お声を掛けていただき大変光栄。1幕に出演した地元の皆さんの活躍を楽屋のモニター越しに拝見し、とても心強く感じた。今度は蝶々さんを演じられるよう頑張りたい」と笑みを浮かべた。

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