奥州・金ケ崎

「仁義の唄」披露へ 10日に胆沢郷土芸能まつり 本番向けリハ【奥州】

10日の本番に向け、仁義の動きを最終確認する南下幅念仏剣舞と都鳥鹿踊両保存会

 10日に第52回胆沢郷土芸能まつり(奥州市教委主催)が開かれるのを前に3日、同市胆沢の胆沢文化創造センターでリハーサルが行われた。今回は、南下幅念仏剣舞と行山流都鳥鹿踊(ししおどり)の両保存会が演目の間に行う「仁義の唄」儀礼が見どころの一つ。同日夜のリハーサルで両保存会は、それぞれの演目の舞台練習を行うとともに、入念に仁義の動きを確認し、1週間後の本番に備えた。

 同まつりは、地域で継承されている郷土芸能が一堂に会する発表の場。今回は午後1時から同センター会場で開かれ、念仏剣舞、神楽、田植踊の9団体が出演する。

 開幕は南下幅念仏剣舞保存会の「二番庭」。続いて都鳥鹿踊保存会が「引き鹿嶋」を演じる。この間に、鹿踊団体が他の団体と出合った際に、唄を交わす儀礼が入る。

 今回は、演じ終えた南下幅が先導し、都鳥が続いてステージ中央を1周。両団体が向かい合い、太鼓を打ち鳴らして礼を交わし、それぞれ歌を交わす。

 都鳥庭元の高橋勇人さんは「50~60年以上前にやったと聞くが、自分たちの代では初めて。南下幅念仏剣舞保存会の協力を得て披露できる。こうした所作があることを知ってもらいたいと思う」、南下幅事務局長の村上厚志さん(66)は「庭元と相談して、儀礼にふさわしいものとして回向念仏の一文を引用して返し礼としたい」と話している。

 リハーサルでは、立ち位置やそれぞれの演奏を確認し、1週間後の本番に備えた。同まつりとしても2団体がステージで演じるのは長い歴史の中で初めてとあって、スタッフ側も入念に確認していた。

 また、都鳥では今回初めて省略せずに引き鹿嶋を上演する。高橋さんは「仲立(なかだち)の太鼓が見どころ。派手な踊りはないが、仲立の太鼓の独演を堪能してほしい」と呼び掛けている。

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